The Ephemeral Bluebell

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懐かしい、なぜか知っている、という感情。

「The Ephemeral Bluebell」by Bibio

今日も、比較的短めな記事でいきますよ。

半分ポエム(詩)ですわ。

このサイトの方針を雑記にしてほんま良かった。

旅行記 後日譚です。

懐かしい・知っているという感情

私、このタイトルの曲が大好きなんです。

10年前くらいでしょうか、この曲を知ったのは。

私が海外留学真っ只中のときだった気がします。

所謂、Instrumental、歌声がない、まさに音を楽しむ、“音楽”です。

当時のことは、周りの気の許す友人にも、あまり話しておりません。

なぜなら、単純に楽しめなかったから。

私にとって、欧州での1年間の生活はあまりにも長過ぎた。

そんなことはどうでもいい。

この曲を聴いたとき、なぜか、知っているというか、懐かしい、という感情が真っ先に出てきました。

犬を呼んだときくらいに。

映像も相まって、なぜだか知らない景色なのに、過去に、幼少期に、居たことがあるような、不思議な感覚。

そんな感覚、ありませんか?



どこかで聞いたことがあります。

懐かしいという感覚は、比較的気持ちが内向的になり、簡単に言えば落ち込んでいる状況に近い時に、陥るそうです。

そして、その感情の起伏の先には、前向きになれるといった気分になるなんて、聞いたことあるようなないような・・・

同じく、今回の放浪中にも、似たような感覚に陥りました。

原始林の島 西表島

(目次でバレてますよね…)

西表島をオートバイにて爆走中。

目に映る景色。

来たことなんてありません。

それでも、なぜだか懐かしい匂い。

帰ることができない場所。

戻れない此処。

そんな思いに駆られていました。

そんな思いで、落ち着かなかった。

そんな思いで、ひとりでちょっぴり泣いた。

むっと来る、暑さと湿度。

立っているだけで汗が滴り落ちます。

写真を撮るために、オートバイから降りる。

景色を見る。

自然を嗅ぐ。

何か、脳の奥で潜む、言葉にできない感覚。

帰れない。帰りたい。後戻りができない。

風のせいか、目が異様に渇く。

渇く。

渇く。

取り返そうにも、何かが遅い。

そして、儚い。

The Ephemeral Bluebell

本記事タイトルの”The Ephemeral Bluebell”

というのは、儚いBluebell(植物)という意味だそう。

Bluebell (https://www.britannica.com/plant/bluebell-plant-genus-Hyacinthoides より)
Bluebell | Description & Species
Bluebell, genus of 11 species of bulbous perennial plants native to Eurasia. Both the English bluebell and the Spanish b...

調べてみると出てきます。

一面、まさに絨毯のように咲き誇る、素敵なお花です。




幼少期、駄菓子を買いに、僅かな小銭を握りしめ、通ったたばこ屋さんがあります。

ヤッター麺と蒲焼さん太郎、1日早く発売してくれるコロコロコミックを買ったたばこ屋さん。

駄菓子を選んでいる私たちを見て、いつもにこにこしていた店主さん。

たばこ屋はもう、ないけれど。

店主はもう、亡くなってしまったけれど。


幼少期、とても気前よく面倒を見てくれた自宅の裏に住んでいたおばさんがいました。

私に、とても、とても美味しいポテトサラダを作ってくれました。マヨネーズが無くなる!なんて、怒られたそう。

そして、保育園児だった私に、折り紙を教えてくれた。

優しかったおばさん。

その家はもう、ないけれど。

おばさんはもう、亡くなってしまったけれど。




幼少期、旅先で祖父母に合金ロボのおもちゃを買ってもらいました。

泣いて、ねだって買ってもらいました。

旅先とは、全然関係なかったけれど。

毎日、毎日。

買ってもらった日から、毎日。

飽きずに遊んでいました。

右手はドリル、左手はマジックハンド型のアーム。

搭乗するための、プルバック付きの飛行機も付いていた。

そのおもちゃは、今はもう、ないけれど。

祖父はもう、亡くなってしまったけれど。


名前もわからない。

カタチも、少しずつ、記憶からなくなっている。

それでも、かっこよかった。

あの、憧れだけは、覚えている。

祖父の、優しく、怒りっぽい、酒が大好きで、忘れっぽい、癇癪持ちの、大きなくしゃみで、大声で笑う、あの性格だけは、忘れられないけれど。

さるといぬがいくさきにはなにがあるのだろう

同じように、忘れていくもの。

懐かしむもの。

これからの人生。

カタチあるものとないもの。

儚い。

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