巨神兵東京に現わる

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『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』 同時上映に 『巨神兵東京に現わる 劇場版』
『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』の同時上映として、スタジオジブリ製作による特撮短編映画『巨神兵東京に現わる 劇場版』を併映いたします。 『巨神兵東京に現わる』は、東京都現代美術館で開催された展覧会『館長 庵野秀明 特撮博物館 ミニチュアで見...

第一の日
人と地上の生き物が消える

第二の日
この世から全ての生き物がいなくなる

第三の日
太陽と月が壊され昼も夜もなくなる

第四の日
地が沈み、全ては水になる

第五の日
水も空も失せる

第六の日
光が消え、すべては闇と混沌に包まれる

第七の日
災いは仕事を終え、
安息の喜びの中で静かに泣く



これが、これから始まる
火の七日間である


「巨神兵東京に現わる」より



そういう作品です



巨神兵東京に現わる
by 庵野秀明展

はじめに

巨神兵東京に現わる

以前書いた記事のように、おすすめの作品を紹介する記事です。

以前おすすめした作品です。短いのでおすすめです。

さて。

今回の作品は、

「巨神兵東京に現わる」

です。

こちらの作品は、実は、映画館にてある作品と同時上映されたものです。

というのも、こちら↓

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q
https://www.evangelion.jp/3_0/
ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q 公式サイト
「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q」西暦2012年11月17日公開

そうなんです。

エヴァQと同時上映だったんです。

というか、記事の頭に書いたか…

バレていたか…

当時、私は中学生。

兄と一緒に観にいきました。

そのとき、こちらが上映されまして。

とても、心を抉られる想いになった記憶があります。



ひとつ、追加の情報として。

同時上映と言っても、こちらの作品も、以前紹介したviewers:1と同様。

作品時間、いえ上映時間でしょうか。

9分3秒、と大変短い作品となっております。

色々と調べましたが、うまく探せば見ることができます。

リンクは、、、

載せない方が良いでしょう。聞いてください。

巨神兵東京に現る

私が考える、本作品の見どころとして。

考察の見出しで、“考察しない”、見どころとして、私は2点あげます。

1点目に、特撮。

2点目に、声優。

3点目に、間。

です。

特撮

1点目の特撮。

これは、言わずもがな。

監督である、庵野秀明氏は、うん。ずっとこの記事でも私が書いているように、ファンなんですが、特撮を得意としておりまして。

本作品でも、とても、気合いの入った特撮を活用したものとなっております。

爆破や倒壊、街の壊滅、そして、何気ない日常。

これらを表現しているシーンが、なんとも堪りません。

声優

2点目の、声優。

私はあまり、声優について詳しくはないのですが。

本作品の、声の出演はただひとりです。

林原めぐみ氏です。

林原めぐみ公式サイト
林原めぐみ公式サイト

林原めぐみ氏といえば…

そうです。

こちらも、エヴァンゲリオンに登場するキャラクターの声優を務めていますね。

そうです。

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序
綾波レイ
https://www.evangelion.jp
シン・エヴァンゲリオン劇場版
シン・エヴァンゲリオン劇場版 スタッフ

レイちゃんの声優を務めていますね。

綾波レイ/アヤナミレイ(仮称)『シン・エヴァンゲリオン』

新劇場版では、次第に“人間らしく”なっていく様が描かれていて、素敵でした。

閑話休題。

林原めぐみ氏は、このエヴァシリーズ。

また本作品「巨神兵東京に現わる」において、屋台骨的存在です。

上述したように、本作品では彼女のみの声で構成されています。

それもまた、儚い声で。

これが、見どころポイントである点です。

少し関連した記事

間。

台詞、ひとつひとつの間。

これが、やけに怖さと不気味さを醸し出す。

本作品の、人間としての登場人物は二人いる。

主人公の姉と、弟。

弟は、文章だけの登場である。

この言葉、ひとつが、怖い。




と。

残し、考察というか感想というか、そんなものをこぼしていきましょう。

考察というか感想

庵野秀明 特撮博物館 広告
『エヴァの原点は、ウルトラマンと巨神兵。』

考察するのも久しぶりです

考察、というより、感想?
でいきましょう

大きな災いがやってくる

災厄ってさ、本当は不意に襲ってくるんじゃなくて、 実際には予兆だって警告だってあるんだ。

「巨神兵東京に現わる」より

弟の言葉である。

不意に現れた、弟の一言目である。

僕は警告だよ。

「巨神兵東京に現わる」より

いつも通りの日常を過ごしている時に、

予兆とか警告の唐突さに

どう向き合えるかが重要なんだ。

「巨神兵東京に現わる」より

本作品は何を伝えたいのだろうか。

災害、これは自然によるものだろうか。

はたまた、人間の手によるもの?

一個人に対する、揉め事のようなものなのかもしれない。



ある、突飛なことというものは、予兆を残して起きるもの、そう言いたかったのだろうか。

本作品における、厄災は、世界の命運を分けるもの。

それを弟はこう残す。

じゃあ姉ちゃんに任したからな。

意地悪するみたいで申し訳ないけど、

もちろんその反対だよ。

「巨神兵東京に現わる」より

創造主だけが神ではない

創造主ばかりが神ではない。

自分の願いや祈りを聞き届け、叶えてくれる存在だけが神というわけでもない。

大きな災厄が人間と似た形で空から降りてきて、私たちには判る。

畏れこそが神の本質なのだ。

だから人間たちは、自分たちに危害を加え、

命を奪おうとするものにも手を合わせ、

膝を折り、拝み、祈る。

「巨神兵東京に現わる」より

宗教でもなんでもありませんが。

神を信じますか。

私は、信じません。

ただ、祈りはします。

何に対してなのか、わからないけれど。

祖父が亡くなってから、祖父と、神棚に。

毎日、朝祈る。

何を思ってか、わからないけれど。




人々は古来より、何かを崇めていた。

神を崇め、偶像を崇拝してきた。

いまだに、その考えの違いによる争いが絶えない。

私たちが祈ること。

簡単に述べるのであれば、勝てないものに祈るのか。

畏怖の念を抱くものに、祈るのか。

時たま、私は考える。

なぜ、私が生まれたのか。

なぜ、この世界が発生したのか。


創造主はいたのだろうか。

それを考えるだけで、不気味で恐れ慄いてしまう。

創造主だけが神ではない。

本質は、畏れ。

世界には寿命がある

世界には寿命がある。

なのに、僕たちに任せても、

世界がダラダラと延命するだけなので、

世界は強引にあいつらを召還する。

そのとき僕たちは、全てが終わるべくして終わるんだと知る。

でも僕たちはひたすら生き続けたかったのだ。

世界を終わらせたくなかったのだ。

「巨神兵東京に現わる」より

世界には寿命がある。

きっとそうだろう。

私たちには、きっとそれを観測することは不可能だが。

私は、こう感じる。

この言葉の意味は、人生も含むのではないかと。

惰性で生き続け、堕落しながら、貪るように息をする。

細胞には限界がある。

寿命がある。

それでも、生きたいと思う。

そんな人生を、徐に終わらせる存在が、現れる。

世界も同様に、延命し続ける。

その延命の管を、抜く神がいる。

逃げろ、生き延びろ。

創造の神は七日間でこの世界を創ったらしい。

僕たちだってこの世に
いろんなものを作ってきた。

こんなふうに一瞬にして
いろいろ壊されてくように見えるけど。

たぶん壊すほうにだって
同じくらい時間がかかるに違いない。

炎が世界を壊すのに七日間かかるなら、

それだけ逃げるチャンスもある。



逃げろ。

生き延びろ。

新しい世界を自分で創ればいいんだ。

世界の意思なんて知るものか。

神の気持ちなんて構うものか。

「巨神兵東京に現わる」より

破壊と絶望が始まる世界の中で、彼女は生き続けようとする。

創造の神は七日間でこの世界を創ったらしい。

同じく、七日間で世界を破滅させる。

第一の日
人と地上の生き物が消える

第二の日
この世から全ての生き物がいなくなる

第三の日
太陽と月が壊され昼も夜もなくなる

第四の日
地が沈み、全ては水になる

第五の日
水も空も失せる

第六の日
光が消え、すべては闇と混沌に包まれる

第七の日
災いは仕事を終え、
安息の喜びの中で静かに泣く


終わる世界の中で、

私以外の存在に希望を抱きながら、

私は生き、逃げながら待っている。

新世界の訪れの前の、巨大な炎がやってくる。

「巨神兵東京に現わる」より

おわりに

最終的に、考察でもなんでもありませんでした。

好きな作品を紹介するだけでした。

本作品は、台詞がとても心に残ります。

音楽も。そして、林原氏の声も。

もし、関心を持ちましたら、ご連絡ください。

それか、探してみてください。

なんだか、似たような、訳のわからない編集された作品がよくアプロードされています。

が、正規の作品を拝見していただけたら、この絶望を知ることができます。

おすすめ

絶望、繋がりで。

私が大好きな作品。

少女終末旅行

こちらの作品が、以下のリンクより、一週間ほど?無料で全て読めるそうです。

お時間に余裕がある方は、ぜひどうぞ。

少女終末旅行 - つくみず / 01 星空 | くらげバンチ
終末世界でふたりぼっちになってしまったチトとユーリは、愛車のケッテンクラートに乗って延々と広がる廃墟をあてもなくさまよう。日々の食事さえも事欠く、明日の見えない毎日。だけどそんな「日常」も、ふたり一緒だと、どこか楽しげだったりもして……。
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